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以前にド定番ヘッドホンとして紹介したSennheiser(ゼンハイザー) HD650をAVアンプにつないで聴くはずもなく、据え置き型ヘッドホンアンプとしてFOSTEX(フォステクス) HP-A4BLを使用している。このヘッドホンアンプは適合負荷インピーダンスが16~600Ωなので、ヘッドホンとしてはインピーダンス300ΩもあるHD650をドライブするには十分な性能をもっている。 ![]() Contents FOSTEX HP-A4BLの大まかなスペックHD650に合わせた据え置き型ヘッドホンアンプFOSTEX HP-A4BLでゼンハイザーHD650をドライブOPPO UDP-203からの光デジタル入力で音楽を聴くOPPO UDP-203と接続する際の注意点ホームシアターでの利用コストパフォーマンスは十分 FOSTEX HP-A4BLの大まかなスペック 出力に関してFOSTEX HP-A4BLはバランス出力(XLR-4pin)にも対応し、リケーブルでHD650をバランスケーブルに変えても対応できる。バランスケーブルでの接続は歪やノイズが軽減されるため、音の分離が良く解像度や鮮度感も質の高い音質に変化するという謳い文句だが…通常のケーブルよりも高価なのがネック。確かに聞き比べたら音質が確実に向上しているが私にとっては費用対効果が今ひとつな気がする。少しでも音質を良くしたいという人向け。 背面にはRCA端子によるアナログ出力と、光デジタル出力に対応。光デジタルは角形オプティカルコネクタが採用されている。 ![]() ゼンハイザー バランスケーブル HD 650用 CH 650 S【国内正規品】 商品詳細を見る ▶ 入力は光デジタル(角形オプティカル)と、USB2.0(タイプB)に対応。USBはタイプBだが附属品としてUSBケーブル(タイプB-タイプA)が同梱されている。仮にPCからではなく、iPhone(Lightning端子があるもの)やiPodを接続する際は「Lightning-USBカメラアダプタ(MD821ZM/A)」が必要となる。BluetoothやWi-Fi等の無線には対応していない。 ![]() アップル Lightning – USBカメラアダプタ MD821ZM/A 商品詳細を見る ▶ 内蔵DACは最大ビット長24ビットのバーブラウン製PCM1792A。対応サンプリング周波数はUSB入力・光デジタルでPCM:44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHzと、USB入力のみDSD:2.8MHz、5.6MHz、11.2MHz(MacOSは5.6MHzまで)となっている。 ![]() 左から、アナログ出力(L・R)、光デジタル(入力・出力)、USB入力、microSDカードスロット(ファームウェア用)、オートスタンバイモード・スイッチ、AC電源 microSDカードスロットはあるがあくまでもファームウェアアップ用として利用することになり、SDカードに音楽ファイルを入れていても再生することはできない。オートスタンバイモード(AUTO STANDBY MODE)はONの時、44.1kHzのLEDの点滅(入力に信号がない状態)が20分間程続くと自動的にスタンバイモードに入り、省電力モード(0.5W以下)になる。電源が切れるわけではない。 FOSTEX HP-A4BL 商品詳細を見る ▶ HD650に合わせた据え置き型ヘッドホンアンプもちろんゼンハイザーからヘッドホンアンプは販売されているが30万円程もし、普段あまりヘッドホンで聴かない私にとっては利用頻度から考えても高価で買えない。 ![]() 商品詳細を見る ▶ しかし、いざヘッドホンを使って聴くとなるとAVアンプのヘッドホン出力(インピーダンス560Ω)を使っても大きな問題は無いのだが、折角のHD650をドライブするのにヘッドホンアンプくらい別で購入してもいいだろうと、性能と価格を検討していくとFOSTEX HP-A4BLに行き着いた。 FOSTEX HP-A4BLでゼンハイザーHD650をドライブ聴いてみると、AVアンプ(ピュアダイレクトモード)にヘッドホンを接続するよりも濃密でまろやかな音を響かせ鳴っている。USB DACなわりに音に固いところがなく、HD650を余裕でドライブし、アナログテイストな音を響かせる。相変わらず頭内定位しているがこれはアンプ云々とは関係がない(これがヘッドホンをあまり使わない理由)。ゲイン切替えは音のソース(録音レベル)によっては「Hi(+10dB)」に替えることもあるが基本は「Lo」に設定している。 OPPO UDP-203からの光デジタル入力で音楽を聴くUSB入力があるアンプなのでPCからの音楽再生は当然できるとして、光デジタル入力対応なので「家キネマ。」でプレーヤーとして活躍してくれているOPPO UDP-203から光ケーブルで本機に接続し、UDP-203を音楽プレーヤーとして楽しむこともできる。CD、DVD、Blu-ray等のディスクメディアはもちろんのこと、私はAmazon Fire TVもOPPO UDP-203に接続されているのでFire TVからのAmazonミュージックやSpotifyも本機を通してヘッドホンで楽しむことができる。光デジタルとUSBからの入力切替えは前面スイッチで切り替えられる。 光ケーブル(角型コネクタ)を探す ▶ OPPO UDP-203と接続する際の注意点OPPO UDP-203と接続する際はOPPO側の[設定]で[オーディオ形式設定]の[同軸/光出力]設定を「ビットストリーム」以外にすること。OPPO UDP-203は工場出荷時、[同軸/光出力]設定が「ビットストリーム」になっている。HP-A4BLは「ビットストリーム」には対応していないので、本機の44.1kHzのLEDが点滅状態になり音が出力されない。OPPO側の設定は最大サンプリングレートを「192kHzリニアPCM」に設定しておけば問題無いだろう。ただし、扱うサンプリングレートを最大192kHzに設定するという意味で44.1kHzの音声データをアップサンプリングして192kHzにするわけではない。 ホームシアターでの利用我が家ではプレーヤーであるOPPO UDP-203からも本機に接続されているので当然、ホームシアター用途でも使える。「ラ・ラ・ランド」や「セッション」、「ハンス・ジマー ライブ・イン・プラハ」等、ミュージカル映画や音楽系映画、ライブ映像などの音をFOSTEX HP-A4BLを通したゼンハイザーHD650で聴くとまた一味違う印象になるのが面白い。セリフが頭内定位するので個人的には気持ち悪いが…劇中の音楽はスピーカーを使ったサラウンドで聴いていた音とは明らかに違い、耳元で鳴るので極小さく繊細な音も普段よりハッキリ聞こえるため劇中の音楽の印象が変わる。逆にアクション映画などは全身に音を感じることができないので迫力がなくなる。 ![]() このサイズと価格でゼンハイザーHD650をこれだけ鳴らせるなら私にとっては十分価値があるヘッドホンアンプだ。高価なヘッドホンアンプは他にもあるがヘッドホンで聴く以上頭内定位であることは変わらず、高価になればなるほど好みの差が強くなり、所有物としての満足感は満たされるが音質の差は微妙になってくる。私としては充分であり、壊れて買い替えるまではこのまま。お金に少し余裕ができればバランスケーブルに変えるくらいか。
![]() FOSTEX ヘッドホンアンプD/A変換器内蔵 ハイレゾ対応 HP-A4BL ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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